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御朱印
浄瑠璃寺の近くにある岩船寺でいただいた御朱印は2種類でした。
岩船寺は3つの霊場の札所となっています。秘宝特別展や御開帳時のみの限定御朱印も含め、全部で7種類の御朱印がいただけるようです。
御朱印料(値段)は1つ300円です。
①『本尊阿弥陀如来』
②『普賢菩薩』 仏塔古寺十八尊霊場 第四番札所
③『本尊阿弥陀如来』 関西花の寺 第十五番札所
④『十六羅漢』 秘宝特別公開期間中のみ
⑤『五大明王』 秘宝特別公開期間中のみ
⑥『弁財天』 御開帳時のみ
⑦『羅刹天』 御開帳時のみ
オリジナル御朱印帳
岩船寺ではオリジナル御朱印帳の授与があります。
①表に普賢菩薩騎象像裏に三重塔天邪鬼を金色であしらったデザイン ベース色緑 約18×12センチ
②表に普賢菩薩騎象像裏に三重塔天邪鬼を金色であしらったデザイン ベース色赤 約18×12センチ
③表裏に季節の花をあしらったデザイン ベース色紺 約18×12センチ(2017年9月頃より 前回の季節の花デザインが数量限定だったので今回も数量限定かも)
岩船寺の歴史
岩船寺は浄瑠璃寺の東北1.2Kmのところにあります。
浄瑠璃寺と岩船寺の間には、かつて東小田原寺という興福寺の末寺があったそうです。
この辺りのエリアは「当尾の里」といわれ、山間の小道には鎌倉時代の石仏がそこかしこにあります。
岩船寺の歴史については不明な点が多いのだとか。
岩船寺は、奈良時代(729年)に聖武天皇が出雲不老大社におでましになった際に霊夢(神託として見る夢)があり、行基に命じて阿弥陀堂を建立したことにはじまります。
江戸時代には「報恩院」とも呼ばれていたそうです。
空海の弟子智泉が鳴河寺(善根寺)内に建てた一院を鎌倉時代にこの地に移したという伝えや、東小田原寺(随願寺)の一院であったとも伝わっているそうです。
本堂のご本尊阿弥陀如来坐像や普賢菩薩騎象像は、もともとは他のお寺にあったものなのだとか。
かつては興福寺一乗院に属していましたが、現在は真言律宗となり西大寺の末寺となっています。
秘宝特別公開と秘仏御開帳
秘仏弁財天、両界曼荼羅などの寺宝を特別公開
※限定御朱印あり
■時間 8:30 ~ 17:00
■料金 大人400円
※限定御朱印あり
本堂
本堂は内部に入っての拝観が常時可能です。
本堂の中にはご本尊の大きな阿弥陀如来坐像をはじめ、多くの仏像が安置されています。
ご本尊のおわす須弥壇の裏側をぐるりと廻れる回廊になっていて、普賢菩薩騎象像や十二神将などの多くの仏像を見ることができます。
本堂は、昭和63年(1988年)に再建された比較的新しい建物です。
阿弥陀如来坐像
本堂のご本尊です。
平安後期(946年)の作で、像高284cmの丈六サイズです。像の内部に墨書きがあり、天慶9年(946年)の作と断定されているのだそうです。
とても大きな仏像ですが、ケヤキの一木造りなのだそうです。頭や胴体の部分を1本の木から彫りだし、体側部分と脚の部分は矧付け(はぎつけ)たものだそうです。
阿弥陀如来とは、人が臨終するとき天女や楽器を持った菩薩たちと迎えに来て、極楽浄土へと導いて下さる仏様です。
阿弥陀定印(あみだじょういん)という手のポーズをしています。両掌を上に向けて重ね、親指の先が触れ合う形にし、人差し指の先も親指の先に触れ合うようにわを作る手のポーズです。
岩船寺阿弥陀様は百豪(びゃくごう・おでこの真ん中にある長い毛が巻いたもの)がとても大きく立体的です。
全体的なイメージはふっくら、というかでっぷり!
螺髪(頭のツブツブ)もひとつひとつが大きくはっきりしていて、唇や頬や顎にボリュームがあり、そして首の三道(さんどう・三本線)がはっきりとしています。胸の凹凸の表現もお相撲さんみたいなんです。
四天王像
本堂の須弥壇には、ご本尊の四隅に四天王立像が安置されています。
四天王像のうち、多聞天像にのみ台座裏に墨書きが残ていて、正応6年(1193)年に願主英春、工匠頼網によって造られたものと確認できるそうです。
四天王とは、須弥山(しゅみせん・仏様のいる世界の山)の中腹にある第一天に住んでいて、四方(東西南北)を守護している神です。
お堂の中では須弥山を表す須弥壇(しゅみだん)の四隅に安置されます。
東を持国天、南を増長天、西を広目天、北を多聞天が支配します。
多聞天とは、北を守護する四天王ですが、単独で毘沙門天としても祀られます。
甲冑を身に着け、左手を前方に突き出し戟(げき)を持っています。右掌には宝塔(ほうとう)を乗せています。ほんの少し腰をひねったポーズで足を広げて堂々と立っています。
宝塔を乗せた手は高すぎず方の位置で、腰のひねりも控えめの躍動感の少ない堂々としたたたずまいの多聞天像です。
それほど広くない須弥壇に、大きな丈六阿弥陀と四天王像がギュッと安置されていて迫力があります。
普賢菩薩騎象像
本堂向かって左の奥に美しい曼荼羅の描かれた厨子の中に普賢菩薩騎象像が安置されています。
平安後期の作で、像高39.5cmの小さなサイズです。
この普賢菩薩は「法華経」に説かれている姿を現しているのだそうです。
「法華経を読む者があれば六牙の白象王に乗って現れ、これを守護する」と書かれているのだそうです。
確かに、左右に3本ずつ大きな牙の生えた白い象さんの背中に、蓮華座が乗っていて、その上に普賢菩薩が座っています。
白い象は鼻に蓮華のつぼみを持っています。耳は象にしては小さめです。平安時代の人は本物の象を見たことがなかったのでしょうか。(象は後の時代に補修されたもの)
普賢菩薩象は、とっても体が細く、お顔もそれに似合った細面の控えめな顔のパーツの作りになっています。
展覧会などでお厨子から出られたお姿は本当に華奢で、曼荼羅柄のお厨子の中におわすお姿の方が魅力的だなと思いました。
鳥獣座(ちょうじゅうざ)という動物に乗った仏像がとっても好きです。特に普賢菩薩騎象像や文殊菩薩騎獅象や孔雀明王などは、動物の背中の上に直接は座らず、一旦蓮華座があってその蓮華座の上に座っている姿が、上品で好きなんです。
三重塔
■時間 8:30~17:00(受付は16:45まで)
※雨天・荒天時は開扉中止の場合あり
本堂よりも奥、森を背景にして三重塔が立っています。
室町時代(1442年)の建立で総高17.56mの小さめの塔です。
現在は何も祀られていませんが、江戸時代には釈迦如来像をご本尊としていたという記録があるのだとか。
岩船寺の人気者、天邪鬼くんはこの塔の軒下の四隅にいます。
SNSなどでこの天邪鬼くんをよく見かけますよね!
4匹それぞれ全然違う表情をしています。みんなコミカルで愛嬌のある顔とポーズをしています。
岩船寺のアジサイと紅葉
岩船寺の境内には5000株のアジサイが植えられていて、見ごろには色とりどりのアジサイが境内に咲き誇ります。アジサイ寺としても有名なのです。
岩船寺のアジサイの見ごろは、6月上旬~7月上旬です。
岩船寺の紅葉の見ごろは11月中旬~12月上旬です。
アクセスについて
岩船寺は「当尾の里」というエリアにあり、『浄瑠璃寺』『海住山寺』と一緒にまわるのがおすすめです。
浄瑠璃寺と岩船寺は近い近いといますが、1km以上離れていて徒歩約40分はああるので、歩きで廻るのはおすすめしません。
【公共交通機関でのアクセス】
■JR関西本線(大和路線)加茂駅より木津川市コミュニティバス当尾線約16分岩船寺下車すぐ
■JR近鉄奈良駅から急行バスで浄瑠璃寺でコミュニティバス当尾線乗換え岩船寺下車すぐ
【駐車場】
有ります。近隣の民間駐車場を利用することとなります。(有料)
■霊場
関西花の寺 第十五番札所
仏塔古寺十八尊霊場 第四番札所
神仏霊場巡拝の道 京都四十九番
■拝観時間
3月~11月 8:30~17:00
12月~2月 9:00~16:00
■拝観料
400円
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