- 御朱印
- オリジナル御朱印帳
- お寺の見どころ紹介
- 六波羅蜜寺の歴史
- 宝物館の仏像
- 空也上人立像
- 地蔵菩薩立像
- 地蔵菩薩坐像
- 四天王像
- 開運推命おみくじ
- 本堂
- 京都七福神巡り
- 水掛不動尊と銭洗い弁財天
- アクセスについて
*もくじをタップするとジャンプします。
御朱印
京都の東山にある六波羅蜜寺でいただいた御朱印は『六波羅蜜』の一種類でした。
御朱印料(値段)は300円です。
この他に西国三十三所の御詠歌もいただけます。
都七福神めぐりの弁財天を祀っていますので、都七福神めぐりの色紙には『弁財天』の朱印もいただけます。
①『六波羅蜜』 西国三十三所 第十七番札所
②『御詠歌』 西国三十三所 第十七番札所
③『六波羅蜜』 洛陽三十三観音霊場 第十五番
④『六波羅蜜』 神仏霊場巡拝の道 京都三十八番
⑤『弁財天』 都七福神巡り
オリジナル御朱印帳
私が訪れた際には、オリジナル御朱印帳は特に目にとまらなかったのですが、
めちゃくちゃ素敵なデザインの御朱印帳が授与されているようです。
ベースが紺色orエンジ色で、表紙・裏表紙全体に本堂のお厨子の柄と思われる繊細な美しい飛天のあしらわれた柄を金色で描いたとっても素敵なデザインです。
欲しくてたまらないです。
種類で言いますと、中尊寺金色堂や當麻寺奥院の御朱印帳系のオリジナル御朱印帳です。
あぁ~ほしい。
【お寺の見どころ紹介】
京都の観光の中心地区の東山にある六波羅蜜寺は、町の中にあります。
このお寺の『開運推命おみくじ』はよく当たると評判ですし、お口から小さな阿弥陀様を出している空也上人の仏像も人気で、若い女性の方がたくさん訪れているという印象のお寺です。
「六波羅」(ろくはら)とはこのお寺の立つ土地の名です。この地区一帯を六波羅蜜寺の周辺地区として「六波羅」とされたそうです。
この地区は平安時代の頃、人が亡くなった際には野ざらしにする風葬(遺体を埋葬せずに風にさらし風化を待つ)、木に吊るしその肉を鳥に喰らわせる鳥葬が一般的でした。火葬をしてもらえるのは身分の高い人だけだったのです。六波羅蜜寺のある鴨川の東側の地域は「鳥辺野(とりべの)」といい代表的な風葬・鳥葬の地でした。
「鳥辺野(とりべの)」への入口にあたることから、「彼岸(あの世)と此岸(この世)の境となる場所」とされてきました。そのため古くから信仰の地となっています。
六波羅蜜寺の歴史
六波羅蜜寺は天歴5年(951年)後醍醐天皇第二皇子光勝空也上人によって開創されました。
天暦5年(951年)当時京都では疫病が流行っていました。空也上人は悪疫退散のために自ら十一面観音を彫り、この仏像を曳き車に乗せ、京都の街中を念仏を唱えて回り、多くの人を救ったのだそうです。
現在残する空也上人の祈願文によると、応和3年(963年)、600巻の大般若経の写経を完成させ、600人の僧侶と共に経を読み上げ、夜には五大文字の灯りを灯した萬燈会(まんとうえ)を盛大に行い、鴨川の東岸付近に十一面観音像をご本尊として西光寺というお寺を創建しました。この西光寺が六波羅蜜寺の前身となるお寺です。
その後空也上人が亡くなると、弟子である中信上人によって規模が拡大し、「六波羅蜜寺」と改められました。
「六波羅蜜」とは、仏教の教えで悟りを開くための六つの修行の事です。 (布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧)
そして、「波羅蜜」とは彼岸(悟りの世界)に到ることです。
宝物館の仏像
本堂の裏手にある宝物館では、空也上人のお像をなど重要文化財に指定された平安時代・鎌倉時代の仏像がたくさん見られます。
空也上人立像(重要文化財)
六波羅蜜寺といえばこの仏像です。仏像やお寺に詳しくない人でも、そのお像を見れば「見たことある!」となる有名な仏像です。
空也上人は、日本で初めて念仏の意味を説いてまわったので「念仏の祖」と言われています。
しかも、念仏を唱えていることがバレないように鐘をたたいてリズミカルに!そのことから「空也踊躍念仏」よ呼ばれます。
この六波羅蜜寺のシンボル、空也上人の仏像は運慶の四男康勝の作です。
このお像の特徴は、空也上人の口からヒョロロと小さな何か6つ出てきているユニークなデザインです。身に着けているものも、とても特徴的です。
胸に金鼓を下げ右手に撞木(かねたたき)を持ち、左手は鹿野角のついた杖をついています。衣は鹿の皮なのだそうです。
これは、空也上人が疫病を治めようと、胸に下げた金を打ち鳴らし、念仏を唱えながら京のまちを回ったそのお姿です。
お口からでているもの、それは6躯の仏様です。よく見ると仏様の形をしています。空也上人が念仏を唱えると一音ずつ仏様の姿に変わった、という伝承をあらわしているのだそうです。6躯の仏様は「南無阿弥陀仏」を表しています。
ちなみに、鹿の角と皮の鹿グッズは空也上人がかわいがっていた鹿さんのものなのだとか。
この説明を聞くと、一見コミカルな空也上人立像も、とってもありがたいお姿なのだなと心に沁みます。
地蔵菩薩立像(重要文化財)
宝物館の中で私が注目した仏像はこの地蔵菩薩立像です。
平安時代の仏師定朝の作です。定朝と言えば平等院鳳凰堂の阿弥陀如来坐像が有名ですね。
かつて六波羅蜜寺の境内にあった地蔵堂のご本尊だった仏像です。
地蔵菩薩とはあらゆる場所におもむき、六道に苦しむ人を救済するという仏様です。
ひと際目を引くのは光背(後ろの板飾り)です。とても繊細な透かし彫りに化仏(ちいさい仏)を配した船形光背となっています。
そのお姿は、定朝様と呼ばれるふっくらとした頬に穏やかな表情。法衣は模様や金箔・截金が残りとても華やかです。
一般的な地蔵菩薩は右手に錫杖(つえ)を持ち、左手に宝珠(モモみたいな玉)をもっていますが、こちらのお地蔵様は違います。
なんと左手に頭髪を持っています!髪の毛!・・・こ、、、こわい。
この珍しいお地蔵様は『鬘掛地蔵』(かつらかけじぞう)とも呼ばれています。
では、なぜ髪の毛をお持ちになっているのか?
こんな言い伝えがあります。
父が不在の間に母親を亡くした娘が、葬儀の費用が工面できずにました。そんな娘のもとに一人の僧侶が現れて、親切にも母の弔いと埋葬をしてくださいました。しかしお布施をするお金はありません。そこで娘は、自分の美しい黒髪を切り、売って費用にしてくださいと僧侶に渡しました。
次の日、六波羅蜜寺にいくと、僧侶に渡したはずの髪毛の束がお地蔵様の左手に握られていました。あの時現れた僧侶はこのお地蔵様の化身だった というお話です。
どんなご利益があるのでしょうか???お地蔵さまは坊主頭ですが鬘掛地蔵、髪の毛持ってるし・・・。
調べてもわからす。残念。
地蔵菩薩坐像(重要文化財)
鎌倉時代の運慶の作です。運慶と言えば東大寺南大門金剛力士像をはじめとする大仏師、天才仏師ですね。
この地蔵菩薩坐像は「夢見地蔵」とも呼ばれます。切れ長の眼には地蔵菩薩の知性と慈愛が表現され、すっきりとした顔立ちは爽やかイケメンです。さすが運慶!身にまとった法衣のドレープ(ひだ)の表現がとてもしなやかでこれもまたさすが運慶!といった感じです。
四天王像(全て重要文化財)
多聞天立像 平安時代
毘沙門天とも呼ばれ、右手に三叉戟を持ち左手に宝塔を持った姿で北方を守護する。
広目天立像 平安時代
こちらの広目天は筆や経巻うを持たず、右手に三鈷杵を持っています。西方を守護する。
持国天立像 平安時代
右手に剣を持ち左手に左手には三叉戟の短いものを持っています。東方を守護する。
増長天立像 鎌倉時代
右手に剣を持ち、左手には独鈷所の様なものを持っていて持国天とよく似たお姿をしています。南方を守護する。
躍動感と重厚感の溢れる四天王像は宝物館の終盤におわします。
この四天王像、4躯ともとってもよく似たタッチで作られていて4躯セットで作られたのかと思いきや、増長天だけ鎌倉時代の作です。
増長天だけ焼失していまい、鎌倉時代に復元されたそうです。1つだけ時代が違う事は全く感じさせない四天王像でした。
皆さんもこの宝物館を訪れた際には、鎌倉時代と平安時代の作を見比べていて下さい。
開運推命おみくじ
このおみくじは、「四柱推命」をもとにした占いで、よく当たると評判でとっても人気です。
本堂の受付にていただけます。一般的な、番号札の入った筒をガラガラするのでわなく、いただく際に、生年月日を告げます。すると、自分の運勢の書かれたおみくじを渡していただけます。生年月日と性別とから一年の運勢占うのです。
この珍しいおみくじは郵送でもいただけるそうです。気になる方は六波羅蜜寺のオフィシャルHPをチェックしてください。
本堂(重要文化財)
この本堂は南北朝時代1363年に修復されたものです。京都一帯が焼け野原になったという応仁の乱の戦火を免れた大変貴重な建物です。
鮮やかな朱塗りに、梁などは極彩色の細かな模様が描かれて大変美しいお堂です。
本堂内陣には、とっても大きな厨子があり、ご本尊の国宝「木造十一面観音立像」が安置されています。
この本尊十一面観音像は秘仏で12年に一度、辰年に33日間だけ御開帳されます。
次回の御開帳は2024年11月と予想されます。
ですが、近年は辰年の御開帳以外にも特別に公開しているようですので。
西国三十三所1300年記念中に特別公開があるのでわないかと、私は睨んでいます。公式HP等のチェックが必要ですね。
この十一面観音様は、縁結びの神様と呼ばれ、お参りすると恋愛が成就し、夫婦円満になると言われています。
京都七福神巡り
六波羅弁財天
六波羅蜜寺に入ってすぐのところにこの六波羅弁財天を祀るお堂があります。
七福神の中で唯一の女神である弁天様は水の神様で学問・技芸にご利益かあります。
水掛不動尊と銭洗い弁財天
本堂向かって右手側に水掛不動尊、その隣に銭洗い弁財天があります。
どちらも水を使ってご利益をいただくアトラクション的なお参りとなっていて楽しいです。
水掛不動尊
矜羯羅童子(こんがらどうじ)と制多迦童子(せいたかどうじ)を引き連れた三尊です。
アクセスについて
【公共交通機関でのアクセス】
■京都市バス 京都駅 206 系統
⇒『清水道』下車 徒歩7分
■京阪電車
⇒『清水五条駅』下車 徒歩7分
■阪急電車
⇒『河原町駅』下車 徒歩15分
【駐車場】
駐車場はありません。
ちなみに私は、建仁寺の駐車場(有料)に停めて建仁寺より歩いて六波羅蜜寺へ行きました。
六波羅蜜寺は決して広い境内のお寺ではないですが、宝物館の仏像をはじめ見どころがたくさんありますので、所要時間はたっぷり1時間半ほど見ておくと良いと思います。
■霊場
西国三十三所 第十七番札所
洛陽三十三観音霊場 第十五番札所
都七福神
神仏霊場巡拝の道 京都三十八番
■拝観時間
8:00~17:00
【宝物館】
■拝観受付時間
8:30~16:30
■拝観料
大人 600円
大学生・高校生・中学生 500円
小学生 400円