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御朱印
誓願寺ではご本尊の『阿弥陀如来』をいただきました。
御朱印料(値段)は300円です。
御朱印は本堂の中でいただけます。
誓願寺はいくつかの霊場の札所となっていますので、多くの御朱印がいただけます。
①『阿弥陀如来』 洛陽六阿弥陀霊場 第六番札所
②『大悲尊』 洛陽三十三観音霊場 第二番札所
③『大悲尊』 新西国三十三箇所 第十五番札所
④『圓光大師』 法然上人二十五霊場 第二十番札所
⑤『西山国師』 西山国師霊場 第九番札所
⑥『慈摂大師』 慈摂大師二十五霊場 第六番札所
⑦御詠歌 新西国三十三箇所 第十五番札所
⑧御詠歌 法然上人二十五霊場 第二十番札所
⑨和泉式部の朱印のみ(墨書きは日付等)
⑩和泉式部の朱印に御詠歌
⑩の御朱印はお寺の行事の際に、数量限定の御朱印が授与されているようです。
行事によって、和紙の色やスタンプのカラーが違うようです。
たくさんの御朱印を集めたいからと、一つの御朱印帳に6つの霊場全部の御朱印をいただくというのはおそらくマナー違反だと思です。(正しいお作法や厳密なルールはお寺の方針によって違うように感じています)
霊場専用の御朱印帳でない場合は『ご本尊の御朱印をお願いします』と言うのが一番当たり障りないかと思います。
全ての御朱印がいただきたい場合は、次回の楽しみに撮っておくのがようでしょう。
誓願寺では和泉式部のイラストが金色であしらわれたオリジナル御朱印帳が授与されています。
御朱印帳料(値段)は1200円です(透明のカバー付き)
【お寺の歴史とご本尊の紹介】
お寺のはじまりと阿弥陀如来
多くの店が軒を連ねる商店街の一角にある誓願寺は飛鳥時代に開かれたとても歴史のあるお寺です。天智天皇6年(667年)天皇の勅願により奈良の地に創建されました。その後、鎌倉初期に京都の一条小川に移転し、戦国時代(天正19年1591年)に現在の地に移されたそうです。
天智天皇が神仏のお告げにより仏師の親子(父と息子)に丈六の阿弥陀如来坐像を造ることを命じました。二人は別々の部屋で仏の半身を彫っていたのですが、いざ合体すると寸分違わずぴったりと合って見事な仏像が出来上がったそうです。ご本尊の阿弥陀如来坐像の完成とともに仏堂が建立され、天智天皇6年(667年)に七堂伽藍が完成し誓願寺となったそうです。
現在、お寺の本堂に安置されている阿弥陀如来坐像は、もとは石清水八幡宮に八幡神の御本地仏として安置されており、明治2年に神仏分離で誓願寺に移されたそうです。
たび重なる火災により、創建当初の天智天皇の命によって造られた阿弥陀様ではないのだそうです。そのころの仏さまが現存していたら国宝ですよね。
ご本尊 阿弥陀如来坐像
本堂への階段を上がる最中にすでに目に飛び込んでくる、丈六の阿弥陀如来坐像。
こちらは誰でもお堂に入れて近くで拝観ができます。
鎌倉時代から南北朝時代の寄木造りです。丈六(4.85m)はやはりその大きさに圧倒されます。
白眼の入った珍しいお顔をされているのが特徴です。
腰がキュッと締まっておなかも引き締まった凛々しいお姿の印象です。私はその光背に釘付けになりました。とっても小さな化仏(小さな仏の形像)がたくさんついています。千躰化仏というやつでしょうか。
奈良福智院の地蔵菩薩坐像の光背千躰化仏を思い出しました。こちらのご本尊の化仏はツブツブツブツブとちいさいのがたくさんたくさんついています。
お寺のパンフレットには平安後期の定朝様と紹介されています。
十一面観音菩薩立像
ご本尊阿弥陀如来坐像の向かって右側、小さなお厨子の中に十一面観音菩薩立像は安置されています。
平安時代に弘法大師空海によって彫られたと伝わるお像です。
十一面観音菩薩とは、その名の通り頭の上に十一のいろいろな表情のお顔が乗っています。
お顔は観音様のお顔です。
一般的に正面には化仏(けぶつ)といって小さな仏様のお姿が乗っています。
頭頂部には穏やかな表情の観音様のお顔が乗っています。慈悲の心を表しています。
後頭部、真後ろには暴悪大笑(ぼうあくだいしょう)面といって観音様が大笑いをしている表情のお顔が乗っています。
暴悪大笑面とは、邪な行いを見抜き笑い飛ばすと言われています。
向かって右側は怒りの表紙、憤怒相(ふんぬそう)のお顔が乗っています。貪りを表しています。
向かって左側には牙を出した表情の利牙上出相(りげじょうしゅつそう)の表情をしたお顔が乗っています。仏の道を勧めていることを表します。
十一面観音菩薩の見どころはやはり頭に乗った観音様のお顔の表情とクイッと腰をひねった柔らかな立ち姿です。
みなさんも十一面観音様を拝むきかいがあればその表情とスタイルに注目してみてください。
美術館や博物館などに展示されている十一面観音菩薩なら、後頭部の暴悪大笑のお顔をみられるかもしれません。
落語の元祖 策伝上人
戦国時代にこの誓願寺の住職であられたお方で、仏の教え説法を笑い話を含めて人々に分かりやすく、また親しみやすくオチのついたお話にして人々に聞かせたそうです。このオチのついたお話が落語の元祖を言われているそうです。
本堂の壁の上の方にそのお姿が額に入って飾られています。
誓願寺は女人往生の寺としても有名で、清少納言と和泉式部とゆかりがあるそうです。
なので、誓願寺のオリジナル御朱印帳は和泉式部の絵柄となっています。藍色とえんじ色の2色です。特別かわいいデザインというわけではなかったので購入はしませんでした。
御朱印帳より、和泉式部の絵柄の茶ふきんがかわいいです。
緑色、青色、桃色の3色で1枚300円とお手頃な価格です。緑色を購入しました。
誓願寺のパンフレットは裏面が地図になっていてとても親切です。周辺のお寺がたくさん記されているので、新京極商店街付近を訪れた際はこの地図を頼りにたくさんのお寺を廻れそうです。
アクセスについて
新京極商店街という、京都の町をぶらぶらするのに最適な場所にありますので、町を楽しみながら歩いてまわられる事をお勧めします。
お寺に駐車場はありません。
近隣にコインパーキングがたくさんあります。
【公共交通機関でのアクセス】
■市バス 京都駅前(中央口)A2乗り場より[205系統][17系統]
⇒「河原町四条」あるいは「河原町三条」で下車、どちらからも徒歩約5分
■地下鉄
⇒「烏丸御池」駅で乗り換え「京都市役所前」駅下車、徒歩5分
■京阪電車
⇒「三条」駅で下車、徒歩10分
■霊場
洛陽三十三観音霊場 第二番札所
洛陽六阿弥陀霊場 第二番札所
新西国三十三箇所 第十五番札所
法然上人二十五霊場 第二十番札所
西山国師霊場 第九番札所
慈摂大師二十五霊場 第六番札所
■拝観時間
9:00~17:00