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御朱印
こちらのお寺では国宝の『薬師如来』様の御朱印をいただきました。
御朱印料(値段)は300円です。
画像の背景となっている金堂内でいただけます。
神護寺はいくつかの霊場の札所となっているので、全部で3種類の御朱印と御詠歌がいただけるようです。
①『薬師如来』 西国薬師四十九霊場 第四十四番札所
②御詠歌 西国薬師四十九霊場 第四十四番札所
③『薬師如来』 仏塔古寺十八尊 第七番札所
④『薬師如来』 神仏霊場巡礼の道 京都十番札所
神護寺ではオリジナル御朱印帳が授与されています。
図柄は、大伽藍を誇った当時の蒔絵の柄
表紙は紙製で、サイズは18㎝×12㎝(大きいサイズ)です。
御朱印帳料(値段)は1500円
金堂内の御朱印が授与していただける場所で購入できます。
神護寺の歴史
京都の高雄山中腹にあり、紅葉の名所として有名な神護寺は、平安時代(824年)に創建された空海ゆかりのお寺です。
和気清麻呂によって建てられた「神願寺」と、最澄や空海が修行していたと伝わる「高雄山寺」という2つのお寺が合併してできたのが「神護寺」です。
神護寺は、空海の後、弟子の実慧や真済が住職となりましたが、平安時代末期には衰退していたと伝わります。
後に「平家物語」などで知られる武士出身の僧・文覚が、弘法大師空海ゆかりの地でもあるこの寺が荒れ果てていることを嘆き、神護寺の再興を始めました。
その後、後白河法皇や源頼朝らの援助を得て、神護寺は少しずつ再興していきました。
文覚弟子の上覚(上覚房行慈)によって神護寺は完全に復興しました。
金堂の仏像
みどりに囲まれて立つ金堂、内部は鮮やかな朱色に塗られた太い柱が何本もあります。
この柱は、柱の中心に木心(木の中心部)がありません。木心部分を含む柱は割れやすいのだそうです。
なので、このとても太い柱はもとはその何倍も太い御神木より切り出されたのだそうです。
この金堂は昭和10年に山口玄洞居師によって寄進されたものだそうです。ですので、このとても太い柱は当時の台湾より御神木をいただいて切り出したのだそうです。
薬師如来立像(国宝)
神護寺といったらまず、お薬師様です。
平安初期のもので一木造りの国宝です。
左手には病に苦しむ人々を救うといわれる薬壺を持っています。
まとまった人数がお堂に集まるとお寺の方が説明してくださいます。さらに、内陣まで招いてくださるので、国宝の薬師如来様を間近で拝観できます。
常時拝観可能・内陣まで入れるこの2つは仏像好きにとっては最重要ポイントなのでうれしいかぎりです。
ふっくらとしたほっぺとパーンと張った太ももが特徴的といくつかの本で読みましたが、私はずっと螺髪のツブツブが大きい仏像と認識していました。
実際に見ての感想は、思ってたより体のバランスが独特だなぁ・・・と。写真で見ていた時の印象はもう少し背が高くスタイルの良い仏様でしたが、実際には頭が大きく感じたのと腰から上の短さ、そして身長の低さです。思っていたより小ぶりな感じでした。写真は同じ目線で撮影されたのでしょか?安置されている須弥壇は高い位置にあります。
それにしても貫禄たっぷりの素敵な仏様でした。
脇侍 日光菩薩・月光菩薩
眷属 十二神将
薬師如来様は真っ黒なお厨子の中におわしますが、お厨子の外側には左右対称のフォーメーションで日光月光菩薩・十二神将がおわしました。こちらも内陣から拝観できるのでとっても近くで見られます。薬師三尊プラス十二神将 このフォーメーションはほんとうに良い!
四天王像
十二神将のさらに脇には四天王もおわします。
十二神将と四天王は同じサイズ観の同じタッチなので知らない方が見たら十六神将になってそれがどれだかわからなそうです。
国宝の仏像がお堂に安置されていて、本来のフォーメーションで鎮座されているお姿は嬉しい限りです。(本来のフォーメーションかはわかりませんが私的にはセオリー通りなので)
多宝塔
五大虚空蔵菩薩御開帳(国宝)
毎年春と秋に御開帳されます。
御開帳日:春季 5月13~15日 秋季 11月第二月・祝を含む3連休
金堂よりさらに奥に進んだ場所に多宝塔はあります。
内部に安置されているのは、国宝 五大虚空蔵菩薩です。宝冠をかぶった姿の菩薩坐像がずらりと5躯ならんでおられます。その5躯すべてが国宝です。
お顔に色彩がされており、現在はみにくく見えにくくなっていますがかつては1躯ずつ色分けされた5色の仏像でした。
向かって左側から、黄・黒・白・赤・青(みどり)で、平安時代の初めに造られたものと伝わります。
5躯で限りない智慧と慈悲を表しています。
中心におわす白い仏像は法界虚空蔵菩薩です。煩悩の苦しみから解き放つという功徳があります。その他の4躯は東西南北を司る仏です。一番左の黄の菩薩はあらゆるものを打ち砕くといわれる独剛杵(どっこしょ)を持っています。右から2番目の赤い菩薩は、清く美しい心の象徴とされる蓮華を持っています。
この五大虚空蔵菩薩は空海の弟子で神護寺の2代目住職、真済僧正によって安置さてたそうです。
こちらの五大虚空蔵菩薩様達、とっても拝観したかったのですが訪れた日は御開帳の日ではなかったので見られませんでした。同じようなヴィジュアルで少しずつ違いがあり数躯並んでいる仏様ってすごくいいですよね。東寺観智院の五大虚空蔵菩薩様達とかすごく好きです。
大師堂
板彫弘法大師御開帳 毎年11月1日~7日
大師堂は弘法大師空海をご本尊として祀っています。
弘法大師空海は密教の教えを中国より持ち帰り日本に広めた人物です。
かつて空海が住まいにしていた場所にこの大師堂は再建されています。
大師堂のご本尊の空海のお像はとても珍しい仏像で、秘仏です。
日光東照宮のような細やかな木彫りの絢爛豪華なお厨子の二重になった扉の中にその珍しい大師像は安置されています。
木彫弘法大師像 秘仏
1枚の板に浮彫が施された珍しい像です。
空海は809年に入山し、30代の時から約10年程この神護寺で過ごしました。
その壮年期の若々しいお姿を写した、ふっくらとした頬にキリリとしたまなざしの大師像です。
かわらけ投げ
厄除けと彫られた小さな瓦を谷に向かって投げて厄除けをします。
私が訪れた日は、瓦の滞空時間を競うイベントが開催されていました。ボランティアの学生さんがストップウォッチでタイムを計ってくれます。見仏記でMJやISが投げているところや、五木寛之さんの百寺巡礼などで投げているのを見て、瓦投げがしたくてワクワクしていましたが、私の瓦の滞空時間は2秒ほどでした。とても楽しかったです。
ちなみに瓦は2枚で100円、私は奮発して4枚!!
年中行事 宝物虫払い
毎年5月1~5日頃
源頼朝像(国宝)をはじめとする60以上の掛けや書が公開されます。源頼朝像・平重盛像ともにイメージよりかなり大きな掛け軸でした。仏像はとくにありませんでした。
神護寺はとても古いお寺で奈良時代の偉い人、和気清麻呂が創建したそうです。最澄や空海もこのお寺に入っていたそうです。中国から持ち帰った真言密教に秘儀をこのお寺で最澄に授けたんですって。最澄や空海が眺めた景色を眺められるとは なんともうれしいお寺です。
楼門までの道のりと紅葉
はっきり言います、楼門までの道のりが長くツライです。私はマイカーで行ったのですが、『神護寺』という看板を見つける前にカーナビが案内を終了していまったのでもみじ家さんの駐車場をお借りしました。800円でした。
もみじ家さんの脇道から神護寺までのハイキングコースのような山道があります。
私は20分程で楼門に到着しました。私の訪れた日は5月のはじめなのに29℃という気温でしたので、ただただ暑いだけでしたが秋に訪れるとそれはそれは美しい紅葉の参道となります。
楼門に到着するまでの道のりが長いので、拝観受付をした頃にはとっくにへとへとでした。
山道や階段がハードなお寺はたくさんありますが、室生寺も鞍馬寺も金毘羅山も門をくぐっていくつかのお堂を見ながら登っていくスタイルなのでまだ楽しみながら登れないこともないですが、門までの間に休憩スポットやお堂などがない神護寺は心の修行になります。
紅葉の美しい時期に行けばもう少し短く感じるのでしょうか。
アクセスについて
【公共交通機関でのアクセス】
■JR京都駅からJRバス高雄・京北線で約50分
『山城高雄』バス停下車
【駐車場】
お寺専用の駐車場はありません。
■高雄観光ホテルの駐車場が一番最寄りの駐車場です。
収容台数 50台
駐車料金 500円
GoogleMAPで場所を確認する
私は、もみじ家さんの駐車場に停めさせていただきました。
『神護寺』という看板を見つける前にカーナビが案内を終了していまったので
目の前にあったもみじ家さんの駐車場をお借りしました。
駐車料金は800円でした。
もみじ家さんの脇道から神護寺までのハイキングコースのような山道があります。
【今回の旅のルート】
『法金剛院』⇒『仁和寺』⇒『神護寺』⇒『錦天満宮』⇒『青蓮院門跡』⇒京都泊⇒『毘沙門堂門跡』⇒『東福寺塔頭同聚院』⇒『東福寺』⇒『東福寺塔頭毘沙門堂勝林寺』⇒『萬福寺』のコースです。(マイカーで廻っています)