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御朱印
京都の大原にある来迎院でいただいた御朱印は『薬師如来』の1種類でした。
御朱印料(値段)は1つ300円です。
来迎院の歴史
来迎院は京都の大原にある天台宗のお寺です。
山号は三千院と同じ『魚山』です。
平安時代前期に最澄の直弟子の慈覚大師円仁が天台声明の道場として創建したのに始まると伝えられています。
天台声明(てんだいしょうみょう)とは、お経に節を付けて歌う様に唱えるお経です。円仁が中国(唐)に留学した際に学び日本に持ち帰ったものだそうです。
平安時代(1109年)融通念仏の祖とされる聖応太師良忍がこの寺に入り栄えました。
最盛期には49もの坊があったと伝わり、声明を練習する僧侶の声が響いていたのだとか。
当時、来迎院は三尊院という名でたくさんのお堂のあるお寺でしたが、室町時代(1426年11月)におきた火災で焼失してしまいました。
その後大原は、勝林院を本堂とする下院と来迎院を本堂とする上院が成立し、この両院と付近一帯は「魚山大原寺」と呼ばれるようになりました。
その後もたびたび焼失しましたが、その度に再建され、現在の建物は室町時代末期(1533年)に再建されたものです。
平安時代末期より伝えられてきた声明は「天台声明」や「魚山声明」と呼ばれています。
来迎院の見どころ
来迎院はガイドブックなどの大原観光コースから省かれることがあるようで、訪れる人はあまり多くないようですが、素敵な仏像と壁画に出会える静かなお寺なので、大原のお寺巡りの際は来迎院にも参詣することをおすすめします。
来迎院へと続く参道は秋になると紅葉がとても美しく紅葉のトンネルになるのだそうです。
境内のメインの拝観場所は本堂です。境内は杉の木や苔が青々としており森の中にいるような感覚になります。
本堂
室町時代末期に再建されたお堂で、大変味わい深いお堂です。
内部に入って拝観することができます。
堂内には、向かって左から阿弥陀如来坐像・薬師如来坐像・釈迦如来坐像が安置されています。いずれも藤原時代の優れた作で重要文化財に指定されています。
両脇手前には、向かって左に不動明王像、右に毘沙門天像が安置されています。
天井には美しい天女や楽器などが描かれていて、素敵な空間になっています。
通常は1軀しかおられない如来像が3軀もおられるのはとっても珍しく、1度拝めばたくさんのご利益に恵まれますのでとってもお得です。
■阿弥陀如来坐像 向かって左
現在を生きる人々を救い、死への不安を取り除いて下さる仏様。
「南無阿弥陀仏」と唱えるだけで極楽浄土に往生できるという教えで多くの人から信仰されています。
■薬師如来坐像 中央
来迎院のご本尊。すべての人の病を癒し、国の災禍などをも治す現世利益をもたらす仏様。
左手に薬壺(やっこう)を持つことが多く、その他は釈迦如来と同じ質素なお姿。
■釈迦如来坐像 向かって右
仏教を開いたお釈迦様をモデルにした仏像で過去を司る仏様。
出家して悟りを得たお姿なので、衲衣(のうえ)と呼ばれる質素な1枚の布を身に着けたお姿。
その他、本堂の中には貴重な曼荼羅や巻物などが展示されています。
アクセスについて
来迎院は三千院から徒歩9分(450m)のところにあります。
その他、三千院の近くにあるお寺の勝林院や実光院とは反対側の少し離れたところにあります。
【公共交通機関でのアクセス】
■JR京都駅からバス
⇒C3乗り場 17系統「大原行き」に乗り「大原」下車、徒歩約15分
【駐車場】
来迎院には駐車場はありません。近隣の民間駐車場(有料)を利用することになります。
「大原」バス停付近にいくつか駐車場がありますので、カーナビは「大原」バス停にセットすると三千院までのルートがわかりやすいです。
私は、カーナビが案内するままに行ったら裏通りの郵便局方面に行ってしまい、表参道ではないルートから三千院へ向かうことになりました。
■「大原女駐車場」 バス停に近いので参道がわかりやすい
住所:京都市左京区大原来迎院町64−1⇒GoogleMAPで開く
料金:1日500円
収容台数:30台
■「三千院道駐車場」 裏通りなので参道はわかりにくいが人の流れでたどり着けます
住所:京都府京都市左京区大原来迎院町218⇒GoogleMAPで開く
料金:1日500円
収容台数:70台